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  1. 第89回全旅連全国大会「元気になろう観光日本!がんばれ東日本!」

第89回全旅連全国大会「元気になろう観光日本!がんばれ東日本!」

週刊ホテルレストラン 2011年7月15日号 40-41ページ掲載

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)の全国大会が6月7日、東京都港区ホテルオークラ東京で開催された。式典については本誌7月15日号に掲載の通りだが、お伝えし切れなかった部分をWEBでご紹介する。

取材・文 竹内美樹

 本大会は、震災後大打撃を受けた観光業界を一刻も早く復興させようというテーマで開催され、式典の前には株式会社日本政策投資銀行参事役藻谷浩介氏による「震災後日本と観光の再生」と題した記念講演が行われた。宿泊施設の提供する旧来型サービスの市場規模はもはや限界に達しており、この震災を契機にサービスの内容を大きく変えて行かなければならないとして、泊まって食べるだけでなく日中の時間消費メニューを提供することで連泊に導くなど、示唆に富んだ様々な提案がなされ、参加者たちは真剣に聞き入っていた。

 式典後2会場で行われた分科会の一つ、女性経営者の会が開催した「消すな!燃やし続けろ!宿屋の火」では、パネリストとして右手に旅館ホテルの経営者、左手にその後継者を配し、熱い討論が交わされた。冒頭スクリーンに映し出されたアンケート結果で、「子供に旅館・ホテル業を継がせたいと思いますか?」という質問に46%が「はい」と答えているのに対し、「子供の頃、旅館・ホテル業をどう思いましたか?」という質問に「大人になったら継ぐ」と答えたのは27%に留まり、後継者問題の根深さが改めて浮き彫りとなった。美春閣永山いずみ女将のコーディネートで両者間の本音トークが炸裂、「父は経営者としての教育をして来たと言っていますが、私はそういう教育を受けた覚えはありません」などと、時に親子の掛け合い漫談のような発言で場内は爆笑の渦に包まれた。親の子に対する期待、それに応えつつ乗り越えるために敢えて抗う子の葛藤など、実際はかなりナーバスな問題にもかかわらず、終始和やかな雰囲気の中で互いの想いを浮き彫りにし、問題提起をしたことは、女性経営者の会ならではのきめ細やかなコーディネートの賜物だろう。

 一方、経営研究委員会が開催した「利益は調理場に隠れている」という分科会では、(1)自分の旅館の料理を食べていますか?(2)毎日調理場に行き、調理長と話をしていますか?(3)料理の原価と食材の個別の原価を知っていますか?(4)あなたは料理の売価(販売単価)の決め方を理解していますか?(5)調理長を解雇できますか?という各テーマに沿って、パネリストから具体例の説明がなされた。中で大和屋本店代表取締役石橋政治郎氏は、この夏の「涼風会席」を例に挙げ、総ての商品の歩留まり、仕入れ単価、一人前単価をスクリーンで明示し、緻密なコスト計算と原価率のコントロールで、いかに利益を確保できるかを、自身の経験を踏まえて披露。また、野口観光株式会社代表取締役社長野口秀夫氏は、「経営者にとって最もコントロールし難いのが調理場。しかし、経営者の考えを調理場に伝えられれば全社員に伝わるほど、調理場を制することは大切。経営者が辞めたら会社は存続しないが、調理長が辞めても会社は存続するという気概を持って、厳しく対峙していただきたい」と力強く述べ、分科会を締めくくった。

 地域振興の一つとも言える、地元のお祭りなどにも深く関わっている全旅連の面々は、元来お祭り好き。懇親会ではその本領発揮とばかりに、抽選会やじゃんけん大会などで盛り上がった。全旅連が向かう方向を大会宣言や決議の採択で確認すると共に、全国でその情報を共有し、互いの絆を深めるために毎年開催される全国大会。この懇親会で参加者のボルテージが一気に高まった時、「皆で助け合って頑張ろう!」という想いが一つになり、皆それぞれに感動と新たなモチベーションを得られたであろうことは、場内の人々の底抜けに明るい笑顔から、充分過ぎる程伝わって来た。

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